大判例

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東京高等裁判所 昭和39年(ツ)87号 判決

よつて判断するに、公文書の証明力が常に他の証拠のそれにまさるという経験則は存在しない。のみならず、原判決挙示の証拠によれば、本件店舖の占有使用関係について原審がなした事実の認定はこれを首肯することができ、原判決に所論の採証法則違背の違法の点は認められないから、論旨は採用できない。

(編者註 上告理由書の一部)

しかして右事実を認定する妨げとなるべき乙第一、二、五及び六の各号証については、その価値を転貸を潜脱する仮装的なものと評して上告人に不利な判断を与えた。しかし右各号証はいずれも公の証明書であつて、そこに記載された字句の解釈はさておき、そこに記載された事実の有無の証明としては公の文書に優るものはないと云わなければならない。しかして右記載内容によれば、尾崎において病弱のため李を「ライトハウス」の管理人に指定し、その経営の一切を任せたというのであつて、そこに転貸の事実は見出されないのである。

原審は経験則を誤り公の文書である右乙号証の証明力を常識に反して評価し誤つた事実認定をした違法があるといわなければならない。

(牛山 岡松 川崎)

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